施設概要と歩み
すみだトリフォニーホールは、1997年(平成9年)に開館した墨田区を代表する文化施設であり、1,801席の大ホール、小ホール、練習室などを備えた音楽芸術の拠点です。
音響設計の高さから国内外の著名なオーケストラや演奏家が訪れる一方、区民合唱団や子どもたちの演奏会など、地域に根ざした利用も広がっています。区のフラッグシップ文化施設であると同時に、地域と世界をつなぐハブとして大きな役割を担ってきました。
令和6年度の来館者数は27万人に達し、コロナ禍前を上回る成果をあげています。その存在感はますます高まっていますが、開館から30年近くが経過し、老朽化への対応が喫緊の課題となっています。

改修における課題と基本姿勢
まず避けて通れないのが建設費や人件費の高騰です。学校や福祉施設と同様に、ホール改修でも当初の想定を超えるコスト増が不可避となっています。
そこで区としては以下の方針が必要です。
- 改修の優先順位を明確にし、段階的に進める構想を示すこと
- 企業協賛やクラウドファンディングなど、多様な財源確保策を検討すること
- 区民と共にホールを守り育てるという共創型の文化投資として位置付けること
単なる「費用対策」ではなく、文化を未来へつなぐ投資と捉える姿勢が重要です。
改修内容と優先分野
想定される工事内容は多岐にわたります。
- 耐震補強:地震に強い安全な施設へ
- 空調・照明の更新:省エネと快適性の両立
- 舞台機構・音響設備の更新:音楽芸術にふさわしい水準の維持
- ユニバーサルデザイン対応:誰もが利用しやすい施設への改善
- 防災機能強化:災害時の避難所・物資拠点としても機能
これらは単なる修繕ではなく、文化施設の将来像を見据えた「再生」として進める必要があります。
休館期間中の対応
改修に伴う長期休館は避けられません。その間の区民対応として、
- 区内外の他施設との代替会場確保
- 区主催イベントの分散開催
- 工事の目的や進捗を伝える広報活動の強化
- 改修現場の公開や見学ツアーを通じた情報発信
などを行うことで、「休館中もホールの存在を感じてもらう工夫」が不可欠です。
次世代の文化拠点へ
改修後は単に元の姿へ戻すのではなく、新たな文化創造の拠点として進化させることが求められます。
- 子ども向け音楽プログラムの拡充
- 地域団体の活動促進や利用機会の拡大
- 大学・企業との協働による新たな文化事業創出
- ICTを活用したライブ配信やVR鑑賞サービス
これにより、幅広い世代が参加でき、地域と世界を結ぶ「開かれた文化拠点」となることを目指すべきです。
まとめ
すみだトリフォニーホール改修は、単なる修繕ではなく「区民とともに文化を育て継ぐプロジェクト」です。
区議会では以下について議論していく予定です。
- 改修費用に関する基本的な考え方
- 工事内容と優先順位の設定
- 休館中の代替対応と広報の在り方
- 改修後の文化拠点ビジョン
区民の声を反映し、未来に誇れる文化資産としての再生を進めてまいります。
📢 皆さまからのご意見もぜひお寄せください。
「こんなホールなら行ってみたい」「子どもと一緒に楽しみたい」など、区民の声が未来の文化を形作ります。
